澤田屋が使用する柿は 最高級の市田柿です。
市田柿とは和風のドライフルーツと呼ばれ、表面はきめ細かな白い粉に覆われ果肉はきれいなあめ色をしています。
上品な甘さの天然糖分が特徴の市田柿
中山道木曽路は、山、山、山の中より生まれた素朴さいっぱいのお菓子。
昔から秋の収穫が終わるころになると、どの家でも競うように赤くなった柿が軒につるされ、親しまれてきた干し柿。
ここから生まれたお菓子です。
自然の力を借りた最高級の干柿に弊社自慢の砂糖は少なめ栗100%の栗きんとんを、柿いっぱいに詰め込み、一つ一つ心を込めて丁寧に作り上げたお菓子です。
市田柿の高い品質は、晩秋から初冬にかけての盆地特有の朝晩の厳しい冷え込みと天竜川から立ち上がる川霧がもたらす適度な湿度によって、ゆっくりと干し上がることが原因しています。
「市田柿」というのは現在の下伊那郡高森町の市田地域で栽培されていたことから名前のついた渋柿の品種名です。
その栽培の歴史は500年以上といわれ、これを干し柿にしたものも「市田柿」と呼びます。
干し柿は一口大で食べやすく、鮮やかなあめ色の果肉を含め細かな白い粉が覆い、もっちりとした食感と上品な甘味があるのが特徴。
自然の甘さをもつドライフルーツであると同時に、高級和菓子にも位置づけられています。
秋の深まりと共に赤く色付いた柿が枝にたわわに実り、市田柿の収穫が始まります。
収穫された柿は皮を剥がれ、各農家の軒先に吊されます。これを柿スダレと呼びます。
柿は、福を「かき」あつめる、「かき」とる、ということで縁起のいいもの。
お正月などは 豆で栗々、柿あつめるなどと「和菓子の甘さは干し柿を以って最上とする」という言い伝えがあります。
昔から現代に至るまで、和菓子の甘さの基準としてよく干し柿が引き合いに出されます。
柿は酸味が少なく、通常15〜20%程度の糖度を含んでいますが、干し柿にすると40〜70%にまで上がります。
*写真は木曽・妻籠宿のつるし柿
この糖度は、練り羊羹と同じ程度であり、そう言えば、干し柿の実の中側はネットリとしていて羊羹の食感に似ているような‥・。
これが和菓子の甘みの基準なのでしょう。
また砂糖が貴重品だった昔、干し柿の周りの白い粉、これは先にも書きましたが、実の部分の糖分が結晶となったものなので、これを集めて砂糖の替わりにした頃があり、ここから和菓子の甘さの基準に干し柿が使われたという説もあります。
また逆説として、干し柿の甘みを超える事なかれ‥・これを超えると下品な甘さになってしまうということによる基準だとも言われています。
店主
2021年3月 | ||||||
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